熊本オフィスの
お知らせ・ブログ
Kumamoto News & Blog
2026.02.16
短期間で二次相続が起きる場合、「配偶者だから安心」という判断が危険になる理由
短期間で二次相続が起きる場合、「配偶者だから安心」という判断が危険になる理由
これは、相続税の制度を説明する話ではありません。
一次相続が終わった直後、
「とりあえず配偶者で問題ない」
「配偶者なら税金はかからない」
そう判断した結果、
あとから修正できない形で不利な設計が確定してしまう。
実際の相続現場では、短期間で二次相続が起きたことで、「あの時、一次相続の分け方をもう少し考えていれば…」という声を聞くことがあります。
今回は、配偶者がいる相続で、しかも時間がない状況ほど、なぜ判断を誤りやすいのか。
その構造の話をします。
問題は、配偶者がいるかどうかではなく、一次相続の時点で、どこまで先を見て判断できているかです。
一次相続から短期間で二次相続が起きる可能性がある場合、分割を決める基準は「一次相続の税額がいくらになるか」ではありません。
配偶者の税額軽減を使うかどうか、収益不動産を誰に集めるか、名義を動かすことで確実に出ていくコスト、そして二次相続で使える控除や調整余地まで含めて、最終的に家族全体でいくら負担する設計になるかを一次相続の時点で判断する必要があります。
この検討を省いたまま分割を確定させると、あとから「本来選べたはずの選択肢」が、最初から消えてしまうことがあります。
短期間で二次相続が起きるケースでは、 判断を誤らせる要素がいくつも重なります。
◆配偶者が高齢ではあるものの、 一次相続の時点では特段の病気もなく、 「次の相続はまだ先だろう」と考えてしまう。
◆賃貸アパートなどの収益不動産が複数あり、 管理法人もないため、 名義を動かさず配偶者に集めた方が 管理も家賃の流れも分かりやすい。
◆子は別居しており、 父親が亡くなった直後ということもあって、 分割について強く意見を言える状況ではない。
こうした条件がそろうと、 「その場では一番無難に見える分割」が選ばれやすくなります。
しかし、短期間で二次相続が起きた場合、 その“無難な判断”が、 二次相続時の税負担や名義変更コストとして 一気に表面化することがあります。
一次相続だけを見れば正解に見えても、 二次相続まで含めると、 別の選択肢の方が全体として負担が軽かった、 ということは決して珍しくありません。
短期間で二次相続が起きる可能性がある場合、相続税が出るか出ないかだけで一次相続の分割を決めてしまうと、あとから取り返しがつかなくなることがあります。
特に、配偶者が元気で、収益不動産があり、子が判断に関与しにくい状況では、「その場では正しそうに見える判断」が将来の負担を重くしてしまいがちです。
一次相続の分割は、単なる手続きではなく、次の相続まで含めた設計行為です。
もし、
◆一次相続の申告期限がまだ先にある
◆分割内容を最終確定していない
◆配偶者にどこまで財産を集めるべきか迷っている
という状況であれば、まだ修正できる余地があります。
私たちは、相続税の計算結果だけで判断するのではなく、二次相続まで含めて「どの時点で、どんな選択肢が残るか」を重視して設計を行っています。
今回の記事の内容が少しでも気になった方は、「うちの場合はどうなるのか」を確認するだけでも構いません。
分割を確定させる前に、一度立ち止まって考える機会として、ご相談ください。