熊本オフィスの
お知らせ・ブログ
Kumamoto News & Blog


医療法人成り後にお金が残らない理由~資産の扱いと資金設計の失敗~


【第3回】

医療法人成り後にお金が残らない理由|資産の扱いと資金設計の失敗

医療法人成りは、節税や手続きの話として語られることが多いですが、実務で問題になるのは、もっと地味な部分です。

それは、資産と借入をどう扱い、その後のお金の流れをどう設計するか。

ここを誤ると、「法人化したのに、なぜか苦しくなった」という状態になります。

この連載では、実際に現場で起きた法人成りの失敗事例をもとに、何を見落とすと、どこでズレるのかを整理していきます。


※本記事は、医療法人成りをテーマにした全3回の連載です。

第1回:医療法人成りの失敗例 ― 借入を法人に移しすぎて、理事長が借金スタートになった話

第2回:医療法人成りと消費税 ― 自分の法人に資産を移しただけで課税される理由

第3回:医療法人成り後にお金が残らない理由 ― 資産の扱いと資金設計の失敗


冒頭リード

「法人化して、黒字のはずなのに、なぜか個人の生活が楽にならない」

法人成り後、こう感じている理事長は少なくありません。

原因は、税金ではなく設計にあります。


個人が苦しくなると、法人も歪む

個人側で資金が足りなくなると、法人から役員報酬を多めに取らざるを得なくなります。

その結果、

  • 法人の利益が圧迫され
  • 法人も赤字経営に

個人と法人は、切り離せません。


本来やるべきだった設計

重要なのは、

  • 法人と個人、それぞれの収支・資金計画
  • 資産を法人へ移すか、個人に残すか

これを同時に考えることです。


資産の扱いで何が変わるのか

建物を法人へ移す場合

  • 個人は地代家賃を受け取れない
  • 個人収入は役員報酬が中心

建物を個人に残す場合

  • 法人から地代家賃を受け取れる
  • 役員報酬を無理に上げなくて済む

医療機器も同様で、移すか残すかで、リース料や報酬設計が変わります。


設計ミスの結果

資産の扱いを先に決め、資金計画を後回しにすると、

  • 個人が苦しい
  • 法人も苦しい

という状態になります。


まとめ

医療法人成りは、節税の話ではありません。

  • 資産の扱い
  • 役員報酬・地代家賃・リース料
  • 個人と法人、両方が回るか

ここを外すと、長く苦しむことになります。

特に、資産や借入の扱い、消費税、 法人と個人のお金の流れは、 事前の整理で結果が大きく変わります。

「今の考え方で進めて問題ないか」 そう感じた段階でのご相談であれば、 修正できる選択肢はまだ残っています。

医業経営を前提にした法人成りの設計について、 個別の状況を踏まえて整理したい場合は、 お気軽にご相談ください。


※本記事は、医療法人成り連載の第3回(最終回)です。

これまでの記事では、 ・借入の扱い ・消費税の落とし穴 ・資金設計の失敗

について解説してきました。