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2026.02.02
医療法人成り後にお金が残らない理由~資産の扱いと資金設計の失敗~
【第3回】
医療法人成り後にお金が残らない理由|資産の扱いと資金設計の失敗
医療法人成りは、節税や手続きの話として語られることが多いですが、実務で問題になるのは、もっと地味な部分です。
それは、資産と借入をどう扱い、その後のお金の流れをどう設計するか。
ここを誤ると、「法人化したのに、なぜか苦しくなった」という状態になります。
この連載では、実際に現場で起きた法人成りの失敗事例をもとに、何を見落とすと、どこでズレるのかを整理していきます。
※本記事は、医療法人成りをテーマにした全3回の連載です。
第1回:医療法人成りの失敗例 ― 借入を法人に移しすぎて、理事長が借金スタートになった話
第2回:医療法人成りと消費税 ― 自分の法人に資産を移しただけで課税される理由
第3回:医療法人成り後にお金が残らない理由 ― 資産の扱いと資金設計の失敗
冒頭リード
「法人化して、黒字のはずなのに、なぜか個人の生活が楽にならない」
法人成り後、こう感じている理事長は少なくありません。
原因は、税金ではなく設計にあります。
個人が苦しくなると、法人も歪む
個人側で資金が足りなくなると、法人から役員報酬を多めに取らざるを得なくなります。
その結果、
- 法人の利益が圧迫され
- 法人も赤字経営に
個人と法人は、切り離せません。
本来やるべきだった設計
重要なのは、
- 法人と個人、それぞれの収支・資金計画
- 資産を法人へ移すか、個人に残すか
これを同時に考えることです。
資産の扱いで何が変わるのか
建物を法人へ移す場合
- 個人は地代家賃を受け取れない
- 個人収入は役員報酬が中心
建物を個人に残す場合
- 法人から地代家賃を受け取れる
- 役員報酬を無理に上げなくて済む
医療機器も同様で、移すか残すかで、リース料や報酬設計が変わります。
設計ミスの結果
資産の扱いを先に決め、資金計画を後回しにすると、
- 個人が苦しい
- 法人も苦しい
という状態になります。
まとめ
医療法人成りは、節税の話ではありません。
- 資産の扱い
- 役員報酬・地代家賃・リース料
- 個人と法人、両方が回るか
ここを外すと、長く苦しむことになります。
特に、資産や借入の扱い、消費税、 法人と個人のお金の流れは、 事前の整理で結果が大きく変わります。
「今の考え方で進めて問題ないか」 そう感じた段階でのご相談であれば、 修正できる選択肢はまだ残っています。
医業経営を前提にした法人成りの設計について、 個別の状況を踏まえて整理したい場合は、 お気軽にご相談ください。
※本記事は、医療法人成り連載の第3回(最終回)です。
これまでの記事では、 ・借入の扱い ・消費税の落とし穴 ・資金設計の失敗
について解説してきました。